Bachelor Thesis Abstract (in Japanese)
卒業論文要旨

アドホックネットワークにおける傾斜型クラスタによる経路制御

清水 公一
2007年2月

アドホックネットワークとは無線通信装置を備えた端末同士が自律分散的に通信を行うネットワークである.アドホックネットワークでは,様々な経路制御手法が提案されているが,その一つにクラスタを用いた経路制御手法 (CBRP,Cluster Based Routing Protocol) がある.CBRPではネットワーク中の全ノードは一つ以上のクラスタに所属し,クラスタヘッドと呼ばれるクラスタ内のトポロジを管理する特別なノードが中心となって経路制御が行われる.またクラスタ間の通信はゲートウェイと呼ばれる2つ以上のクラスタに所属するノードを介して行う.これにより制御パケットを抑制し,効率的に通信経路の作成を行うことができるが,その反面作成される経路が必ずしも最短経路とならない場合がある.

そこで本研究では傾斜型クラスタを用いた経路制御手法を提案した.提案手法では,従来のCBRPと異なり,送信元ノードがクラスタヘッド方向以外のノードにも経路要求パケットを送信する.これによりクラスタヘッドやゲートウェイノード介さない経路作成が可能となり,経路の短縮化が期待できる.また,送信元ノードの経路要求パケット送信の際には,クラスタヘッドからの距離に応じた確率を用いて,パケットを送信するノードを選択するので,CBRPに比べて制御パケットの著しい増大を防ぐことができる.そして,シミュレーションにより提案手法を検証した結果,パケットの抑制を行いつつ,作成される経路の短縮化が行うことができた.


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